さんまの不漁がニュースでもよく報道されていますね。
近年はさんまの不漁により、各地のさんま祭りも中止になるところがあったり、関係者も頭を悩ませているようです。
脂がのっていておいしい、庶民の秋の味覚だった秋刀魚は、一体どこへ行ってしまったのでしょうか?
さんまの不漁の原因や、漁獲低迷を背景に、各国が資源管理について話し合った国際会議についてお伝えしていきたいと思います。
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さんまの不漁の原因は?
日本近海のサンマ漁の不振が続いています。
サンマの出始めが遅く、漁獲量は昨年を下回り、小ぶりなものが多いといいます。
サンマの寿命はおよそ2年で、日本では生後1~2年のサンマを食べています。
体が小ぶりなのは、生まれて1年未満のサンマが多いからだといわれています。
価格も高くなっています。
サンマの不漁は今年だけの話ではなくて、ここ数年続いている傾向です。
ではなぜサンマの不漁が続いているのでしょうか?
まずは海にいるサンマの量そのものが減少しているということです。
そしてその資源量の減少に加えて、漁獲を難しくしているのが、サンマの群れの回遊ルートが沖合に変化していることです。
サンマは12~15℃の冷たい水温を好みます。
ここ数年は日本周辺の水温が高く、サンマが入りにくい状況が続いていました。
従来、沿岸のサンマを取っていた小型船が操業できる範囲に、サンマが集まらない状況が続いています。
日本船は船のサイズが小さく、遠出ができないので、漁場は日本近海に限定されます。
それによって、日本の小型船での漁獲が難しくなっているのです。
そんな中で外国船は漁獲を維持しています。
今後も地球温暖化などで日本近海の水温が上がると、日本周辺ではサンマがとりにくくなります。
そして外国船の漁獲も、日本が不漁になる原因と言われています。
つまり、サンマの資源量の減少、回遊ルートの変化、外国船の漁獲の3つが、サンマの不漁の主な原因と考えられています。
サンマの捕獲を規制?
資源量が減ってきている中で、日本の不漁の原因は、中国や台湾によるサンマ漁とも言われています。
2019年7月16日~18日の3日間、東京で第5回北太平洋漁業委員会(NPFC)という国際会議が開かれました。
加盟国は、日本、台湾、中国、韓国、ロシア、バヌアツ、米国、カナダの8カ国と地域です。
北部太平洋で漁獲されるサンマ、サバ類、イワシ、イカなどの資源管理措置が主要議題でした。
漁獲低迷を背景に、日本は2017年以降、サンマの資源管理強化として漁獲数量規制の導入を各国に提案していますが、中国は反対姿勢をとってきました。
水揚げを急速に伸ばす中国は、この上限設定に反対してきましたが、今回、一転賛成に回りました。
そのため日本や中国、台湾などが北太平洋漁業委員会において、サンマの漁獲量制限を行うことで合意したことになります。
まとめ
ウナギは、絶滅危惧種に指定されて話題になりましたね。
世界の魚の3割近くが、乱獲されているそうです。
私たちの住む地球の、様々な貴重な資源を大切にしていきたいですね。
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